~現役弁護士が語る、185名の中学生が直面する「SNSトラブルの法的責任」と「正義の仕事」~
2月16日(月)、アディーレ法律事務所が推進する「子どもたちを守る法教育プロジェクト」の一環として、町田市立忠生中学校にて、第2学年の生徒185名を対象に職業理解およびSNSトラブル防止を目的とした講演を行いました。
本講演は2部構成に分かれ、弁護士の仕事の紹介と近年問題になっているSNSのトラブルについて、力久翔太弁護士(第一東京弁護士会所属)が詳しく解説しました。

第1部:弁護士の仕事 ― 「正義」と向き合い、人を助けるということ
力久弁護士は、自らが法律の面白さに目覚め弁護士を志した経緯を語り、刑事弁護の重要性について触れました。
学校での講演等で質問されることが多いという「なぜ罪を犯した疑いのある人の味方をするのか?」という問いに対し、弁護士は「刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。」という憲法第37条に基づいた仕事をしているということ、そして「えん罪の防止」や「罪を犯した人の人権も平等に守る必要がある」という自身の思いも語りました。社会的な信頼がある職業だからこそ、誰にも言えない悩みを聞き、依頼者の人生に寄り添える「やりがい」について生徒たちに伝えました。

第2部:SNSトラブル ― 「遊び」が「犯罪」に変わる境界線
第2部では一転して、中学生にとって身近なSNSに潜む法的リスクを深掘りしました。
【講演内容のハイライト】
「いいね」で55万円の賠償命令: 自身で投稿していなくても、誹謗中傷に「いいね」を繰り返す行為が名誉毀損と認定された裁判例を紹介。「煽るだけでも加害者になる」という事実に、多くの生徒が驚きの表情を見せました。
「未成年だから大丈夫」という誤解: 15歳前後になれば法的責任能力が認められ、本人や親が多額の賠償責任を負う可能性があること、また刑事事件として少年院に送致される現実を、力久弁護士が実際に立ち会った少年事件のエピソードとともに語りました。
「書かない・押さない・広めない」: 被害者・加害者どちらにもならないための3つの鉄則を提示。万が一トラブルに巻き込まれた際は「証拠を残し、すぐに大人に相談すること」の重要性を説きました。
講演会を終えて~生徒と先生のコメント~
生徒代表
「未成年でも悪いことをしたら罪に問われ、人生が変わってしまうことに驚きました。トラブルを起こさないために誠実な使い方をしたいし、もし巻き込まれたら一人で抱え込まずに大人に相談しようと思いました。」
中学校教員
「中学生でも犯罪者として扱われてしまうという現実は、生徒たちにとって非常に大きな気づきになったようです。法的な視点からの具体的なお話は、良い影響を与えてくれたと感じています。」
講師の力久弁護士は講演を振り返り「6時間目という疲れの出る時間帯でしたが、生徒の皆さんが真剣に頷きながら聞いてくれたことが印象的でした。法律の話は難しく感じられたかもしれませんが、弁護士という仕事の意義、そしてSNSが遊びの場ではなく、人権と密接に関わる場であることを少しでも感じてもらえたなら、やってよかったと思います。」と話しました。

アディーレ法律事務所は、今後も社会貢献活動の一環として、法的知識の啓蒙や、若年層が巻き込まれやすいインターネット上のトラブルを未然に防ぐための啓発活動を継続してまいります。
「子どもたちを守る法教育プロジェクト」とは
トラブルに直面しても、「どうしたらいいかわからない」「誰にも相談できない」そんな子どもをゼロにすることを目指す取り組みです。
法律を知ることは、安心して生きるための第一歩。
子どもたちだけでなく、保護者・教職員・地域の大人も含め、「知っているからこそ行動できる社会」の実現を目指しています。
・知らないことで損をしない
・行動できないまま終わらせない
・泣き寝入りしない社会へ
▶ プロジェクト詳細
https://www.official.adire.jp/our-mission/child-education/